GO GO !東北-行くだけいってみる8-女川その2
そして一年九ヶ月ぶりに、訪れた女川町。
慰霊碑が建てられた市民病院の駐車場から、美しい湾が一望できる。
ここまで上がって来た人は助かったんだろうね、なんて話してた。
病院から出てきた、年配の女性が話してくれた。
「ここも2mくらい、波が被ったんですよ」
??????!!!!!!
行ってみないと理解できないこと、そして行ってみて、説明を受けても理解できないことも、ある。
この写真を撮った階段の高さ、ここに立っている僕は、身長が、まあ平均的な日本人レベルの172cm。
完全に吞まれたことになるんだ。どこからそんな沢山の水を持ってきたんだよ?
説明を聞いても、実感がわかない僕らに、その女性は「最近やっと笑えるようになってきたのよ」
と話してくれました。
子供の頃、ウルトラマンに出てくる怪獣は、ビルを踏みつぶしてた。
戦争で爆撃を受けて吹き飛んだ建物も映像で見たし、神戸の震災でも、マンションが倒壊していた。
だが、こんな風に「ごろん」とビルが転がる光景は、見たことがない。
こういった、生々しいエビデンスがまだまだ沢山残るなか、ダンプカーが走り回り、復旧への作業が
急ピッチに進んでいるように見える。
そしてなにより街の人々が明るい。よそ者の無責任な感想かもしれないが、不況にあえぐ首都圏の
我ら広告業界で働くサラリーマンなんかより、全然いきいきとした表情してる気がした。
女川高校のグランドを利用してオープンした「希望の鐘商店街」。
タイミングいいことに、女川を訪れた前日がオープン日だったらしく、お祭りの屋台が集まってるみたいな
乗りで、楽しかった。当然、ツブ貝の串焼きを食べた。
商店街の中の、海産物などの食料品のお店「福原商店」で働いていた美しいお姉様達。
快く撮影に応じてくれた。すいません、美人だったので緊張して少しブレてます・・・。
お名前ぐらい伺っておくんだった・・・。
商店街が設営された女川高校の桜を撮っていたら、話しかけてきてくれたおじいさん。
別れ際の「ヨッ、元気でな」のポース。
もう一カ所どうしても行っておきたい場所があった。2010年に訪れたときに、生きのいい鮮魚
が沢山泳いでて、「食べたくなる水族館」というキャッチフレーズで営業していた、おかせいだ。
規模は小さくなってたけど、どんぶりか飛び出しそうなくらい贅沢に具を乗せた海鮮丼が食べられる。
勿論、色々な海産物も売ってる。写真はおかせいの職人さん。なんともオシャレな魚屋さんだ。
ああ、やぱりお名前くらい聞いておくんだった・・・。
そう、ふと思ったのだが、女川の人っておしゃれ?
近海で採れる魚のことを実演つきで色々教えてくれた。
女川も昔は大きな鯨が水揚げされる漁港として賑わってて、子供の頃はそんな大きな鯨が吊るされてるのを
よく見たそうだ。そう、僕らの世代って給食によく鯨の竜田揚げが出てた世代なんだ。鯨は大事な栄養源だったのだ。そういう日本人の栄養源を支えてきた街のひとつが、女川ってわけだ。
色々な体験と味、今が旅の旬かもしれない。またきっと、ここに来ようと思う。
by fukimesi41
| 2012-06-03 23:20
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